阿鼻叫喚
あびきょうかん
名詞
標準
agonizing cries
文例 · 用例
天空には星影一|點、二|點、又た三|點、風死して浪黒く、船は秒一秒と、阿鼻叫喚の響を載せて、印度洋の海底に沈んで行くのである。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
自分がいままで阿鼻叫喚で生きて来た所謂「人間」の世界に於いて、たった一つ、真理らしく思われたのは、それだけでした。
— 太宰治 『人間失格』 青空文庫
ああ、硫黄の臭もせず、蒼い火も吹出さず、大釜に湯玉の散るのも聞えはしないが、こんな山には、ともすると地獄谷というのがあって、阿鼻叫喚が風の繞るごとくに響くと聞く……さては……少い女が先刻――(ここは地獄ですもの。
— 泉鏡花 『星女郎』 青空文庫
そうと気づかぬうちに潜り込んできたクソ虫が暴れだして以来の阿鼻叫喚、血と涙の今日に至る日々を振り返って、このオレがもっとも不幸だったのは「やられた」と観念した瞬間だった。
— 富田倫生 『青空のリスタート』 青空文庫
(――)僕への打擲はまだしもそれがきぬに加へられるときは、阿鼻叫喚の凄じさがこの少女と四十女との間に、あらゆる秘術を以つて行はれたのである。
— 牧野信一 『浪曼的月評』 青空文庫
人間の可聴域の上限を突きやぶりそうな周波数で知子が絶叫し、あとはもう、どれがだれの声ともわからない阿鼻叫喚となった。
— 第2章 メリーゴーラウンド、1967年 『45回転の夏』 青空文庫
彼等はほかの非江戸ッ子……上は成金から下は乞食まで、あらゆる種類階級の人々と共に、一様に阿鼻叫喚の巷にさまようた。
— 夢野久作 『街頭から見た新東京の裏面』 青空文庫
実に阿鼻叫喚ともいうべき苦しみを凌いで、半分は夢中でどうにかこうにか場内へ押込まれて、やれ嬉しやと初めてほっと息をつくという始末。
— 岡本綺堂 『明治劇談 ランプの下にて』 青空文庫
作例 · 標準
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阿鼻叫喚(あびきょうかん)は、平安時代の仏教からの言葉。
出典: 阿鼻叫喚 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0