廡下
廡下
名詞
標準
文例 · 用例
われ若し富人ならば、われ若し人の廡下に寄るものならずば、人々の旗色は忽ちにして變ずべきならん。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
生を微賤の家に稟けしにも因るべく、最初に受けし教育にも因るべく、又恆に人の廡下に倚る境遇にも因るなるべし。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
五百は人の廡下に倚ることを甘んずる女ではなかった。
— 森鴎外 『渋江抽斎』 青空文庫
哲學者は人の廡下に倚ること能はざるものなり。
— 森鴎外 『柵草紙の山房論文』 青空文庫
眞志屋は自ら支ふること能はざるがために、人の廡下に倚つた。
— 森鴎外 『壽阿彌の手紙』 青空文庫
祠の左右の廡下に並んだ諸司にはそれぞれ燈火が点いて、参詣の人びとはその前へ跪いて思い思いに祈願をこめていた。
— 田中貢太郎 『富貴発跡司志』 青空文庫
李生は気味が悪いが他にどうすることもできないので、廡下へ腰をおろし、手にしていた弓を傍へ置いて、四辺に注意しながら休んでいた。
— 田中貢太郎 『申陽洞記』 青空文庫
実を云ふと僕にしても、他人の廡下には立たぬ位な、一人前の自惚れは持たぬではない。
— 芥川龍之介 『点心』 青空文庫