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洒竹

洒竹
名詞
1
標準
文例 · 用例
「家は腰高の塗骨障子を境にして居間と台所との二間のみなれど竹の濡縁の外には聊かなる小庭ありと覚しく、手水鉢のほとりより竹の板目には蔦をからませ、高く釣りたる棚の上には植木鉢を置きたるに、猶表側の見付を見れば入口の庇、戸袋、板目なぞも狭き処を皆それぞれに意匠して網代、船板、洒竹などを用ゐ云々」。
九鬼周造 「いき」の構造 青空文庫
)緑雨が一葉の家へしげしげ出入し初めたのはこの時代であって、同じ下宿に燻ぶっていた大野洒竹の関係から馬場孤蝶、戸川秋骨というような『文学界』連と交際を初めたのが一葉の家へ出入する機会となったのであろう。
内田魯庵 斎藤緑雨 青空文庫
が、不思議に新らしい傾向を直覚する明敏な頭を持っていて、魯文門下の「江東みどり」から「正直正太夫」となると忽ち逍遥博士と交を訂し、続いて露伴、鴎外、万年、醒雪、臨風、嶺雲、洒竹、一葉、孤蝶、秋骨と、絶えず向上して若い新らしい知識に接触するに少しも油断がなかった。
内田魯庵 斎藤緑雨 青空文庫
大野洒竹の一生の苦心に成つた洒竹文庫の焼け失せた丈けでも残念で堪らぬ。
芥川龍之介 大正十二年九月一日の大震に際して 青空文庫
そこでこの椎の友仲間と寄宿舎従来の仲間と、なお私が側では土居藪鶯氏の外同じ宇和島人の二宮素香氏同く孤松氏等をも引込み、また子規氏は大学の手合で大野洒竹氏藤井紫影氏、田岡爛腸(嶺雲)氏などをも引込み、その一同が会する時はなかなか盛んなものであった。
内藤鳴雪 鳴雪自叙伝 青空文庫
後で聞けば大野洒竹氏の手にあったのを桃雨氏が借りたのであったそうな。
内藤鳴雪 鳴雪自叙伝 青空文庫
聞けばこれは大野洒竹氏が、私が得た少し後にまた一部を得たのを、堂の主人佐藤六石氏が乞い取って、それを再版に付したのであるそうな。
内藤鳴雪 鳴雪自叙伝 青空文庫
以上は寄宿舎で俳句を作っていた同郷人の主なる者だが、その他では、後に自分で婦人科病院を起て、また俳事に関する蔵書に富んでいた医学士の大野洒竹氏、新聞上で筆を執って一時文名を馳せていた田岡嶺雲氏、この二人はもう亡くなった。
内藤鳴雪 鳴雪自叙伝 青空文庫