一勺
いっしゃく
名詞
標準
one shaku
文例 · 用例
われはこゝまでは聞きつれど、こゝまでは見てありつれど、この時買ひに出でたる、一「フオリエツタ」(一勺)の酒をひさげて、急ぎて家にかへりぬ。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
米俵、山のように積んであっても、一合一勺だってこっちに恵んでくれたかのう。
— 菊池寛 『義民甚兵衛』 青空文庫
このため私に配給される分の二合一勺の中、五勺ぐらいは誰か他のものの分になっており、これだけはどこへ行こうとも私は人人に恵んでいるわけだが、それも習慣になると何の効きめもない。
— ――木人夜穿靴去、石女暁冠帽帰(指月禅師) 『夜の靴』 青空文庫
われわれはついさきごろまでは二合一勺だの、そのうえ、その欠配が二十日もつゞいていたのだから。
— 坂口安吾 『二合五勺に関する愛国的考察』 青空文庫
戦争中のわれわれは、たゞ宿命の子供であったから、それで二合一勺ぐらいの配給に不足もいわず、芋だの豆の差引だの、欠配だの、そういうことに不平や呪いがあるにしても、同時にあきらめていたのである。
— 坂口安吾 『二合五勺に関する愛国的考察』 青空文庫
しかし、われわれが、現に二合一勺のそのまた欠配つゞきでも祖国をうらぎっておらぬことだけはまちがいがない。
— 坂口安吾 『二合五勺に関する愛国的考察』 青空文庫
なぜなら、切支丹は三合で神を売ったが、われわれは二合一勺の、そのまた欠配つゞきでも、祖国を売らなかったからである。
— 坂口安吾 『二合五勺に関する愛国的考察』 青空文庫
歴史の人物は歴史のうえで、歴史的にしか生活していないが、現実の人間というものは、主として夫婦喧嘩だの、三角くじの残念無念だの、酔っぱらって怪我をしたのと、あさましいことばかりで、二合一勺のそのまた欠配つゞきでも祖国を売らなかった歴史的美談のごときは、みずから意志した気魄のあらわれではなかった。
— 坂口安吾 『二合五勺に関する愛国的考察』 青空文庫
作例 · 標準
料理酒を一勺加えると、風味が格段に良くなる。
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科学者は、精密な計量カップで一勺の液体を慎重に測り取った。
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バーテンダーは、カクテルを作るために、バーツールで一勺のブランデーを注いだ。
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