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撥ね

はね
名詞
1
標準
文例 · 用例
殊に純粋の国語の中に、撥ねる音すなわち「ン」で表わす音とか、つまる音、すなわち促音、そういうものが現れるようになったのは、やはり平安朝以後――平安朝には既にあったと思いますが――平安朝以後のものであろうと考えております。
橋本進吉 古代国語の音韻に就いて 青空文庫
メリケン粉の袋のようなズボンの一方が、九十度だけ前方へ撥ね上った。
葉山嘉樹 乳色の靄 青空文庫
鍋の中で、ビチビチ撥ね疲れた鰌だった。
葉山嘉樹 労働者の居ない船 青空文庫
そこは、印度の靴の爪尖のように、先が尖って、撥ね上っていた。
葉山嘉樹 労働者の居ない船 青空文庫
鍬は音を立てないように、しかしめまぐるしく、まだ固まり切らない墓土を撥ね返した。
葉山嘉樹 死屍を食う男 青空文庫
軟らかい墓土はそばに高く撥ねられた。
葉山嘉樹 死屍を食う男 青空文庫
他所の池で鯉を盗む時にはね、バタバタ水を撥ねられると困るでしょう。
――生きる為に―― 山谿に生くる人々 青空文庫
一度などは、張り渡してある針金が一本であるため、ドーン、ドーンと鳴って、狂った馬が後脚を蹴上げるように、押えを撥ね上げ、撥ね上げするうち、最後の一本の穴の押えが、「確かに少しずった」と思ったがもうそうなっては、どんな豪勇の者も、「ハッパと度胸較べ」はできないのだ。
――生きる為に―― 山谿に生くる人々 青空文庫