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島送り

しまおくり
名詞
1
標準
文例 · 用例
本来ならば、佐渡送りの罪科であるが、その備考書に、心を動かされた彼は、三年位の島送りにしてやろうと思っていた。
菊池寛 奉行と人相学 青空文庫
――「島送りの少年悉く逃走す――ですつてさ。
牧野信一 秋・二日の話 青空文庫
……それから、お前には頼みがあるんだが……」「どんなことでございます」「ちょっと思いついたことがあるから、御船手の組屋敷と伝馬町の牢屋敷へ行って、十九日の朝、島送りの七人をどこの河岸から艀舟につんだか、しっかり念を押して来てくれ。
遠島船 顎十郎捕物帳 青空文庫
「どうだ、島送りの役人について行く氣になつたか」「冗談で、――三宅島や八丈島に、好い新造がゐるとわかれば別ですが」「あんな野郎だ、呆れて物が言へねえ」「ところで、親分に言ひつけられたのを、一と通り調べて來ましたよ。
戀患ひ 錢形平次捕物控 青空文庫
「おいらあ金太ってもんだ」一行が町へ出るとすぐ、その若者は栄二に囁いた、「けちな博奕でしょっぴかれて島送りさ、われながらざまあねえや」「口をきくな」と下役の一人が叱りつけた、「話すことはならんぞ」 若者は首を捻りながら舌を出した。
山本周五郎 さぶ 青空文庫
「こう書いてあるんだぜ」と栄二は文字を指の先で追いながら読んで聞かせた、「――おらがわるかった、栄ちゃんがあの切のことで島送りになったのは、おらの罪だ、一生かかっても、おらはこの罪のつぐないをしなければならない」十六の五 栄二はしゃんと姿勢を正し、おすえの顔を見まもった。
山本周五郎 さぶ 青空文庫
息子の十蔵は、出先で捕まり、遠島送りになったが、途中、夜に乗じて、遠島船から海へとびこみ、江戸へ舞いもどって以来、自暴自棄な野性の生活力を逞うしている男だった。
吉川英治 大岡越前 青空文庫
――要は、かならず島送りの前後、大塔ノ宮一味や楠木の残党が、先帝奪回の挙に出るものと予想されますゆえ、在京の諸大将には、いちばい、備えにお抜かりなきよう、ご用心をたのみ入る」 これで、この日の寄合は終ったかたちだった。
帝獄帖 私本太平記 青空文庫