泡銭
あぶくぜに
名詞
標準
文例 · 用例
しかしながら、今まで素朴であった村邑が工夫という渡り物の来たためにアブク銭が落ち込むので、農家はいずれも半ば飲食店のようになり、善良なりし村家の戸毎から酒気溢れ、淫声戸外に洩るるようになったのは、残念で堪らぬような気がした。
— 井沢衣水 『本州横断 痛快徒歩旅行』 青空文庫
「私どもは娑婆のアブク銭を掴んで喰う罰当りで御座います。
— 夢野久作 『東京人の堕落時代』 青空文庫
どうせ旦那の商売はアブク銭だから、こんなところへ使つておくと、後々御利益がありますよ。
— 坂口安吾 『金銭無情』 青空文庫
教祖管長その他に奮闘努力してもらって、ちょッと手を合せて拝むだけで然るべきアブク銭にありつくことができる商売は悪くないですよ」「君も教祖を持薬に用いているそうだが」 大巻先生がこう川野にきくと、川野はもっともらしくうなずいて、「頭痛、肩の凝り、フツカヨイなぞによく利くよ。
— 坂口安吾 『神サマを生んだ人々』 青空文庫
つまり、アブク銭をしこたま握っている連中の金庫を破ってバラまいてやったら、さだめし痛快だろうということだ。
— 坂口安吾 『女剣士』 青空文庫
「戦争小説のネタの仕込みかい」「砂馬慷一みたいにアブク銭は稼げないからね。
— 高見順 『いやな感じ』 青空文庫