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抱え手

かかえて
名詞
1
標準
employer (esp. of a geisha, prostitute, etc.)
文例 · 用例
時代の精神と、もう一つは、世が太平になったために、ひとたび主に放れた浪人は喰うことができない、何人も抱え手がないという事実に圧迫されて、小平太のほかにも、誓書を頭領にいたして、新に義盟につくもの前後|踵を接した。
森田草平 四十八人目 青空文庫
馬場はときたま、てかてか黒く光るヴァイオリンケエスを左腕にかかえて持って歩いていることがあるけれども、ケエスの中にはつねに一物もはいっていないのである。
太宰治 ダス・ゲマイネ 青空文庫
数日後、大隅忠太郎君は折鞄一つかかえて、三鷹の私の陋屋の玄関に、のっそりと現われた。
太宰治 佳日 青空文庫
小さい新聞紙の包を大事そうにかかえて電車を下りると立止って何かまごまごしていたが、薄汚い襟巻で丁寧に頸から顋を包んでしまうと歩き出した。
寺田寅彦 まじょりか皿 青空文庫
革鞄と毛布と蝙蝠傘とを両手一ぱいにかかえて狭き梯子を上って甲板に上がれば既に船は桟橋へ着きていたり。
寺田寅彦 東上記 青空文庫
その頃|流行った鍔の広い中折帽を被って縞の着物、縞の羽織、それでゴム靴をはいて折カバンを小脇にかかえている、そうして非常にゆっくり落着いて歩いて来るのである。
寺田寅彦 高浜さんと私 青空文庫
妹はかよわい身一つで病人の看護もせねばならず世話のやける姪をかかえて家内の用もせねばならず、見兼ねるような窮境を郷里に報じてやっても近親の者等は案外冷淡で、手紙ではいろいろ体の好い事を云って来ても誰一人上京して世話をするものはない。
寺田寅彦 障子の落書 青空文庫
越後の豪家|高頭仁兵衛氏が、山岳辞彙ともいうべき浩澣な原稿をかかえて、志賀先生を訪問せられたとき、横浜にいる人が、こんな紀行文を発表している、山を知っている人らしいから、訪問してみたらどうかと、注意されたそうだ。
――田山花袋氏―― 紀行文家の群れ 青空文庫
作例 · 標準
その力士は、新しい抱え手のもとで心機一転、稽古に励んでいる。
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厳しい抱え手から逃げ出した芸者が、別の町でひっそりと暮らしているという噂が流れた。
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年季が明けるまで、抱え手の方針に逆らうことは事実上不可能だった。
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