登
のぼる
名詞
標準
文例 · 用例
暗黒な大巌石がいくつとなく聳立せるような、八ヶ岳の一隅から太陽が一間半ばかり登ってる。
— 伊藤左千夫 『白菊』 青空文庫
三人声かけあいて登るに道けわしければ汗は滝なして降る。
— 伊藤左千夫 『滝見の旅』 青空文庫
我は神となりたらん心地にてくすしくとうとくも覚ゆれど余りのすさまじさに得も留まらで復もと来し岩を攀じて登り来る。
— 伊藤左千夫 『滝見の旅』 青空文庫
僕は民さん一寸御出でと無理に背戸へ引張って行って、二間梯子を二人で荷い出し、柿の木へ掛けたのを民子に抑えさせ、僕が登って柿を六個許りとる。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
すなわちou→〔o_〕、例えば、「曾」ソウ→ソー、「登」トウ→トー、「竜」リョウ→リョー。
— 橋本進吉 『国語音韻の変遷』 青空文庫
それから「弟」は「乙登」、「淤登」、「於止」。
— 橋本進吉 『古代国語の音韻に就いて』 青空文庫
また助詞の「の」「登」「後」「殿」などの「ノ」は「能」の類の文字を用いて、勿論以上の二つと別である。
— 橋本進吉 『古代国語の音韻に就いて』 青空文庫
朝冷はいつしか過ぎて日かげの暑くなるに、正太さん又晩によ、私の寮へも遊びにお出でな、燈籠ながして、お魚追ひましよ、池の橋が直つたれば怕い事は無いと言ひ捨てに立出る美登利の姿、正太うれしげに見送つて美くしと思ひぬ。
— 樋口一葉 『たけくらべ』 青空文庫