肉置き
ししおき
名詞
標準
fleshiness
文例 · 用例
額襟許清らに見え、色いと白く肉置き好く、髪房やかに結いたるが、妖艶なることはいわむ方無し。
— 泉鏡花 『活人形』 青空文庫
夏の日に張りものをしている妻の絵で、はり板の横に腰をおとしてしゃがんでいる女の体のたっぷりしたすこやかな肉置き、手に入った仕事に働いているときの女の闊達な表情、単純で美しい服装、いずれも非常に美しかった。
— 宮本百合子 『「青眉抄」について』 青空文庫
肉置きのいい、天平時代の直流のような豊満な肉体をもち、よく頭のまわる、聡明な女だったが、当代のえせ才女のように文才を鼻にかけて男をへこます軽薄な風もなく、面白ければ笑い、腹をたてれば怒るといった屈託のない性質だった。
— 久生十蘭 『無月物語』 青空文庫
霊の友会の霊媒は、さる資産家の夫人で、道楽にそんなことをやっているということだが、肉置きのいい、ゆったりとした感じで、身の振りも大きく、卑しげなところはなかった。
— 久生十蘭 『雲の小径』 青空文庫
それは總て部分からいへば皮膚の纎細でもあり目の圓滑でも肉置きのゆたかな點も、部分的に指摘することはできるであらうが、それを狩りあつめた、何ともいへない、ぼんやりとした美は、それ全體の上にある筈だ。
— 室生犀星 『星より來れる者』 青空文庫
小熊のように肉置きのいい豆太郎が、煩悩のほのおに燃えたって襲ってくるのだ。
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫
「ふふふ、ええ肉置きじゃ」 とまたしても踏んでみながら、独語のつぶやき。
— 林不忘 『つづれ烏羽玉』 青空文庫
文女は肉置きのいい大柄なひとで、坐りはじめたら、褄もうごかさずに何時間でも坐っているという、どっしりとした風格だった。
— 久生十蘭 『西林図』 青空文庫
作例 · 標準
そのモデルは、細身ながらも女性らしい柔らかな肉置きを保っている。
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「最近、少し肉置きが良くなったんじゃない?」と、母に苦笑いされた。
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名馬の条件の一つとして、バランスの取れた肉置きの美しさが挙げられる。
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