紫苑
しおん異読 シオン
名詞
標準
aster (Aster tataricus)
文例 · 用例
きのふ山より摘みてかへれば、紫苑はなしぼみて、すでに秋の愁ひをさそふ。
— ――大沼竹太郎氏ニ捧グル詩―― 『立秋』 青空文庫
芒の蓬々たるあれば萩の道に溢れんとする、さては芙蓉の白き紅なる、紫苑、女郎花、藤袴、釣鐘花、虎の尾、鶏頭、鳳仙花、水引の花さま/″\に咲き乱れて、径その間に通じ、道傍に何々塚の立つなどあり。
— 寺田寅彦 『半日ある記』 青空文庫
菊はまだ咲かないか、そんなら紫苑でも切ってくれよ」 本人達は何の気なしであるのに、人がかれこれ云うのでかえって無邪気でいられない様にしてしまう。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
そこに紫苑の花びらが羽虫のやうにむらがり飛びかすかに光って渦を巻いた。
— 宮沢賢治 『花椰菜』 青空文庫
たしかに紫苑のはなびらは生きてゐた。
— 宮沢賢治 『花椰菜』 青空文庫
」二十六 横に落した紫の傘には、あの紫苑に来る、黄金色の昆虫の翼の如き、煌々した日の光が射込んで、草に輝くばかりに見える。
— 泉鏡花 『春昼後刻』 青空文庫
……通りの花屋、花政では、きかない氣の爺さんが、捻鉢卷で、お月見のすゝき、紫苑、女郎花も取添へて、おいでなせえと、やつて居た。
— 泉鏡太郎 『十六夜』 青空文庫
濁れる水も色を添へて極彩色の金屏風を渡るが如く、秋草模樣に露敷く袖は、丈高き紫苑の梢を乘りて、驚き飛ぶ蝶とともに漾へり。
— 泉鏡太郎 『婦人十一題』 青空文庫
作例 · 標準
秋の訪れとともに、庭の片隅で薄紫色の紫苑がひっそりと咲き始めた。
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紫苑の花言葉には「君を忘れない」という意味があり、古くから物語の題材にされてきた。
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野道に咲く紫苑の可憐な姿に、散歩中の足が思わず止まった。
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