思郷
しきょう
名詞
標準
文例 · 用例
レモンの花咲く国に憧れるのは単にミニョンの思郷の情のみではない。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
われ若し山國の産ならば、此情はやがて世に謂ふ思郷病なるべし。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
(歐洲人は思郷病は山國の民多くこれを患ふとなせり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
十五日には蘭軒が「中秋思郷」の七絶を作つた。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
思国、思君、思家、思郷、思親、思朋友妻子親族。
— 第二部下 『夜明け前』 青空文庫
何不歸寂々思郷一廃人 寂々として郷を思ふの一廃人、何留鬧市嘆清貧 何すれぞ鬧市に留まりて清貧を嘆ずるや。
— 河上肇 『閉戸閑詠』 青空文庫
すくなくも彼がこの港をさして遠く帰って来た思郷の念は、あの長期の航海を続ける船乗の心に似たものであった。
— 島崎藤村 『新生』 青空文庫
あの長期の航海を続ける船乗の心に自分の耐えがたい思郷の念を譬えて見たことを思い出した。
— 島崎藤村 『新生』 青空文庫