過ぎ行く
すぎゆく異読 すぎいく
動詞-五段-行く動詞-自動詞多音語
標準
to pass
文例 · 用例
村道朝日かゞやく水仙を、 になひてくるは詮之助、あたまひかりて過ぎ行くは、 枝を杖つく村老ヤコブ。
— 宮沢賢治 『文語詩稿 五十篇』 青空文庫
すがれし大豆をつみ累げ、 よぼよぼ馬の過ぎ行くや、風はのぼりをはためかし、 障子の紙に影刷きぬ。
— 宮沢賢治 『文語詩稿 一百篇』 青空文庫
そして明らかに一方から一方へ「過ぎ行く」音で、それが空中ともなく地中ともなく過ぎ去って行くのは実際他に比較するもののない奇異の感じを起こさせるものである。
— 寺田寅彦 『怪異考』 青空文庫
「あんたグレンブルク原作と称する『時は過ぎ行く』見た?
— オン・ワタナベ(渡辺温) 『兵士と女優』 青空文庫
かの女は、時代をいつに置くとも判らない意識にするこの場所に暫く立ち停り、むす子のアトリエのあるモンパルナスの空を眺め乍ら、むす子を置いて日本へ去る親子の哀別の情を貫いて、もうあといくばくもない短い月日の流れの、倉皇として過ぎ行くけはいを感じるのであった。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
人の怨み、誹りなぞ、たゞ過ぎ行く風の如く、漂ふ波にかも似たり。
— 夢野久作 『白くれない』 青空文庫
何々イズムと名のついたおおかたの単調な思想のメロディーのようにあとへあとへと過ぎ行くのである。
— 寺田寅彦 『軽井沢』 青空文庫
然し過ぎ行く幾月の間に人々は凋落し老衰して同時に一族の者は孰れも窮乏してしまつた。
— 長塚節 『菠薐草』 青空文庫
作例 · 標準
窓の外を過ぎ行く景色を眺めながら、これまでの人生に思いを馳せた。
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二度と戻らない過ぎ行く季節を惜しむように、彼女はシャッターを切った。
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騒がしい都会の雑踏を過ぎ行く人々は、皆どこか急いでいるように見える。
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