永日
えいじつ
名詞
標準
long spring day
文例 · 用例
ああふるさとの永日に少女子どものなつかしさたとしへもなきなつかしさやさしく指を眼にあててももいろの秋の夕日をすかしみるわが身の春は土にうもれて空しく草木の根をひたせる涙。
— 〔菊もうららに〕 『秋日行語』 青空文庫
まひる利根川のほとりを歩めば、二人歩めばしばなくつぐみ、つぐみの鳴くに感じたるわが友のしんじつは尚深けれども、いまもわが身の身うちよりもえいづる、永日の嘆きはいやさらにときがたし、まことに故郷の春はさびしく、ここらへて山際の雪消ゆるを見ず。
— 萩原朔太郎 『利根川の岸邊より』 青空文庫
永日和讚萩原朔太郎ひとのいのりはみなみをむき、むぎはいつしん、うをはいつしん、われはしんじつ、そらにうかびて、ゆびとゆびと哀しみつれ、たましひはねもごろにほとけをしたふ。
— 萩原朔太郎 『永日和讚』 青空文庫
潤ほひあれよ真珠玉幽かに煙れわがいのち永日礼讃ひと日海のほとり、斜なる草原の中に寝ころびぬ。
— 北原白秋 『真珠抄』 青空文庫
繭むすぶ糸の永日を。
— 長塚節 『長塚節歌集 上』 青空文庫
春の永日がようやく入り日の刻になるころ、春鶯囀の舞がおもしろく舞われた。
— 花宴 『源氏物語』 青空文庫
十数畳の大広間片側に金屏風を繞らし、十四、五の少女一枝の牡丹を伐り来りてこれを花瓶に挿まんとすれば頻りにその名を呼ぶ者あり、少女驚いて耳を欹つればをかしや檐頭の鸚鵡永日に倦んでこの戯を為すなり。
— 正岡子規 『俳諧大要』 青空文庫
ふるさとはすつかり葉桜のまぶしさ・やつと戻つてきてうちの水音・わらやしづくするうちにもどつてる・雑草、気永日永に寝てゐませう(病中) 四月三十日久しぶりにようねむれた、山頭火は其中庵でなければ落ちつけないのだ、こゝならば生死去来がおのづからにして生死去来だ、ありがたし、かたじけなし。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
作例 · 標準
永日を縁側で過ごしながら、遠い記憶に思いを馳せた。
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春の永日、公園のベンチで本を読む人々の姿が見られた。
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永日の午後に、昔ながらの喫茶店でゆっくりとコーヒーを味わった。
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