吊るし
つるし
名詞
標準
文例 · 用例
」一人連れていてその癖、網棚から首なんぞ吊るしやがって、横柄な顔をして大鼾で寝てやがる。
— 葉山嘉樹 『乳色の靄』 青空文庫
そうしておけば、一々ハッパ押えを、断崖の下まで吹き飛ばされないで済むし、ハッパ穴が五六尺の高い段の上に穿られても、上からハッパ押えを吊るしておけるのだった。
— ――生きる為に―― 『山谿に生くる人々』 青空文庫
四 馬が日射病にかかって倒れる、それを無理に引ずり起して頭と腹と尻尾を麻縄で高く吊るし上げて、水を呑ませたり、背中から水をぶっかけたりしている。
— 寺田寅彦 『鑢屑』 青空文庫
その背後に三畳くらいの小さな部屋があってそこには蚊帳が吊るして寝床が敷いたままになっていた。
— 寺田寅彦 『中村彝氏の追憶』 青空文庫
左右の手袋は分厚く重く、紐をつけた財布のように頸から吊るしていなければならない。
— 黒島傳治 『氷河』 青空文庫
腕は鉛の分銅でも吊るしているように重かった。
— 黒島傳治 『氷河』 青空文庫
上塩町地蔵路次の裏長屋に家賃五円の平屋を見つけて、そこに移ると、さっそく、裁縫教えますと小さな木札を軒先に吊るした。
— 織田作之助 『雨』 青空文庫
六畳の部屋いっぱいにお襁褓を万国旗のように吊るした。
— 織田作之助 『雨』 青空文庫