主旨
しゅし
名詞
標準
文例 · 用例
もとより断片のものであり、体系ある論文ではないけれども、自分としては常に一貫して、主旨のあるところを略説したつもりであった。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
正宗白鳥氏と、川端康成氏と、それから他の二三氏とが、新聞紙上にこれを論じ、そろつてみな僕の主旨に同感を表してくれた。
— 萩原朔太郎 『悲しき決鬪』 青空文庫
私が或る一人の女に惚れ、その女を私有したいことと、人間の私有欲なんてものとが同日に論じられてたまるものか、なんぞと、読んぢまつてから、その文章の主旨なぞはまるでおかまひなしに思つちまふ。
— 中原中也 『散歩生活』 青空文庫
謂はばその主観的な抒情詩の背後に、如何なる具合に客観的能力が働いてゐるかを示すことこそ、此の小論の主旨でもあるのだ。
— 中原中也 『我が詩観』 青空文庫
其の主旨は甚だめで度い。
— 寺田寅彦 『寫生紀行』 青空文庫
ここの呼吸を説明しているのが華厳経という経の主旨で、この宇宙一杯に拡がる網を帝釈網(諸法重々無尽なること帝釈天の天宮に掲げられたる宝網のごとし)と言います。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
その主旨ははなはだめでたい。
— 寺田寅彦 『写生紀行』 青空文庫
五常(仁・義・礼・智・信)に基づかず、誠意を厚く守ることもしないで、或いは苦楽を目的にし、或いは神鬼を奉じ、或いは功利を重んじ、或いは高尚遠大な理論を貴いとし、或いは苛刻な法を挟み、或いは玄怪幽秘の主旨を探る、全てこのようなものは皆異端を求めるものである。
— 幸田露伴 『悦楽(現代訳)』 青空文庫