柳に風
やなぎにかぜ
表現
標準
handling things without making waves
文例 · 用例
」と衝と膝を進めて、畫の面にひたと向うて、熟と見るや、眞晝の柳に風も無く、寂として眠れる如き、丹塗の門の傍なる、其の柳の下の潛り門、絹地を拔けて、するりと開くと、身を聳かして立つた、と思へば、畫師の身體はするりと入つて、潛り門はぴたりと閉つた。
— 泉鏡太郎 『畫の裡』 青空文庫
尤も其までにも、小當りに當ることは、板屋を走る團栗に異ならずで、蜘蛛の巣の如く袖褄を引いて居たのを、柳に風と受けつ流しつ、擦拔ける身も痩せて居た處、義理ある弟、内氣の女。
— 泉鏡太郎 『一席話』 青空文庫
けれども、なるべくならば笑って柳に風と受け流すが上乗。
— 太宰治 『新ハムレット』 青空文庫
しゃべってまたうるせえですかい」 ここをせんどとやかましく始めたのを、名人は柳に風と聞き流しながら、子細に六地蔵の傷個所を見しらべました。
— 開運女人地蔵 『右門捕物帖』 青空文庫
」 おこり上戸のおこり太鼓を、柳に風ときき流しながら、いとものどかにあごをなでなで、しきりと家のまわりをのそのそやっていた様子でしたが、そこの、ちょうどお勝手口のところまでいったとき、「ふふん――」 とつぜん名人が、ふふんと吐き出すようにいうと、にやりとやりました。
— 袈裟切り太夫 『右門捕物帖』 青空文庫
縁側てんかんってのがあるかもしれませんぜ」 たちまちやかましく始めたのを、柳に風と聞き流しながら、ねこ伝の胸のあたりをじろりと見つめたそのせつな!
— 七七の橙 『右門捕物帖』 青空文庫
仙次さんもあちらで盗んだ品を江戸へさばきに来るうちときおりわちきのもとへお通いなさりましたが、たとえ遊女に身はおとしていても、おなごに二つの操はないと存じましたので、柳に風とうけ流していたのに、執念深いとはきっと、あの人のことでござりましょう。
— 達磨を好く遊女 『右門捕物帖』 青空文庫
」 うるさくいうのを、名人は柳に風と聞き流しながら、しきりと右の畳御幣を朝日にすかしつつ見ながめていましたが、ふとそのとき、ありありと目に映ったのは、折りたたんだ紙の中にも何か書いてあるらしい墨の跡でした。
— 卒塔婆を祭った米びつ 『右門捕物帖』 青空文庫
作例 · 標準
彼は常に柳に風と受け流すので、周りの意見に左右されることがない。
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どんな批判にも柳に風と、彼女は自分のペースを崩さなかった。
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嵐のような状況でも、彼の態度は柳に風で、冷静さを保っていた。
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