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所演

しょえん
名詞
1
標準
文例 · 用例
そしてこの細男と云ふ歌舞が宇佐八幡と密接な關係があることは我々に多くの暗示を與へるが、更に重要なのはこの歌舞が人間の所演のみではなく、人形を以て演ずることが主體となつてゐるらしい點で、傀儡子の發生を考へる際には實に見逃し難いものである。
竹内勝太郎 淡路人形座訪問 青空文庫
そこへ小山内氏が來て――その時話したのが最後となつたが――「毛剃」(歌舞伎座、左團次所演)を見てくれるなら早く行かないと元船のところが五分位で幕になるからといはれた。
長谷川時雨 むぐらの吐息 青空文庫
殊に日本の俳優が泰西の名戲曲を演じる場合の如きは、その原作に對する尊敬と、出演者の努力を買ふ同情と、時には原作の偉大さと所演の貧弱さの餘りに極端な對比が惹起する憐愍から、やうやく一人立ちしてヨチヨチ歩く赤坊を見る親の心持で、いたはりいたはり見てゐる態度を取るのである。
向不見の強味 貝殼追放 青空文庫
明治以後、所演が尠くなつた訣は、役者がものいみの生活を嫌ふ様になつたからである。
「翁の発生」の終篇 能楽に於ける「わき」の意義 青空文庫
能の本随である、神能の所演が其である。
「翁の発生」の終篇 能楽に於ける「わき」の意義 青空文庫
たとへば、魁車近年の所演の中、萩の方は相応に高く受けとられた役であつたが、私は失望を感じた。
――中村魁車を誄す―― 街衢の戦死者 青空文庫
魁車の此種の奴役も佳品が多く、平右衛門などは、彼一代の中の代表所演に数へられるが、芸質の似てゐることから思へば、玉七に倣ふ所が、延若よりも多かつたのだらうと思ふ。
折口信夫 実川延若讃 青空文庫
「先日、日比谷公会堂で、或新劇団所演の『グランドホテル』を見て、詰らなさの限りであると嫌悪を感じ、こんな芝居でも見なければ時が潰せない自分の生存を呪つたが、或書店で偶然英訳の『グランドホテル』を見つけたので、試みに買つて読むことにした。
岸田國士 劇壇左右展望 青空文庫