洋服箪笥
ようふくだんす
名詞
標準
文例 · 用例
」 湯上りの真紀子は洋服箪笥の姿見の前に立って髪を直し、それから久慈の傍の椅子へ坐った。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
」 千鶴子はこう云って洋服箪笥を覗いたり鏡に姿を映してみたりした。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
大月にまでも援助を申出た彼等は、二階の洋服箪笥の隅から階下の台所の流しの下まで、所謂警察式捜査法でバタリピシャリと虱潰しにやり始めた。
— 大阪圭吉 『闖入者』 青空文庫
飾棚の漆塗の小箱、貝細工の一輪挿、部屋の隅に据付けてある洗面台の下の耳のとれた水差、それから二組の洋服と外套の入った洋服箪笥、それ等はあった儘に位置を変えず、灰を被ったように寂然と並んでいた。
— 松本泰 『日蔭の街』 青空文庫
ひとりで行くのつまらないわ‥‥」 軈て、洋服箪笥を開ける音。
— 林芙美子 『愛する人達』 青空文庫
洋服箪笥のペンキの匂ひが鼻につく。
— 林芙美子 『浮雲』 青空文庫
あわてて、しのび足で部屋へ戻り、ゆき子は洋服箪笥の鏡の中をのぞいて、濃く口紅をつけた。
— 林芙美子 『浮雲』 青空文庫
軈て隣りの部屋では、乱暴に椅子を引き寄せたり、洋服箪笥を開けたりしてゐる、加野の苛々した気配が聞えてゐた。
— 林芙美子 『浮雲』 青空文庫