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生温い

なまぬるい
形容詞
1
標準
文例 · 用例
而も、ついうつかりと生温い空氣のむつとした煙草葉乾燥室へはいつた刹那、輕い喘息の發作を誘發され、あとになつて今日は珍しく用心深く携へて來たアストオル吸入器が役に立つやうな羽目になつてしまつた。
南部修太郎 日曜日から日曜日まで 青空文庫
この霜夜に、出しがらの生温い渋茶一杯|汲んだきりで、お夜食ともお飯とも言い出さぬ。
泉鏡花 眉かくしの霊 青空文庫
幕の蔭と思う絵の裏で、誰とも知らず、静まった藤の房に、生温い風の染む気勢で、「……紅蓮、大紅蓮、紅蓮、大紅蓮……」と後見をつけたものがある。
泉鏡花 陽炎座 青空文庫
春の野路をガタ馬車が走る、野は菜の花が咲き亂れて居る、フワリ/\と生温い風が吹ゐて花の香が狹い窓から人の面を掠める、此時御者が陽氣な調子で喇叭を吹きたてる。
国木田独歩 湯ヶ原ゆき 青空文庫
金絲の綉をした上衣を日に煌かして行く大買人もあれば、重さうな荷物を脊負てゆく人足もある、香料の妙なる薫が折り/\生温い風につれて鼻を打つ、兒童は極樂へでも行つた氣になつて、茫然と日の晩るまで斯うして居た。
国木田独歩 怠惰屋の弟子入り 青空文庫
そこで霧が生温い湯のやうになったのです。
宮沢賢治 種山ヶ原 青空文庫
そこで霧が生温い湯のようになったのです。
宮沢賢治 種山ヶ原 青空文庫
さらりと、鍵の手の縁側の角に当って人の衣摺れの音がしたようですが、あとは森閑として薄日の当る池泉式の庭に生温い風がそよ/\吹くだけでした。
岡本かの子 生々流転 青空文庫
生温い(なまぬるい) — 幻辞.com