押し拉ぐ
おしひしぐ
動詞
標準
文例 · 用例
しかしそれよりもその瞬間に葉子の胸を押しひしぐように狭めたものは、底のない物すごい不安だった。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
ついに彼は、押しひしぐように母親の肩をおさえつけた。
— 本庄陸男 『石狩川』 青空文庫
そうして想像に描くまま偉大なる女王、シシの心を持つ女傑、スペインの傲慢をたたきつけ、ローマの暴逆を押しひしぐになんのためらいも示さなかった女王などといったって、着物を着せたエリザベスが裸体の女王に似ないごとく、けっして真相には迫らないのである。
— ELIZABETH AND ESSEX 『エリザベスとエセックス』 青空文庫
」「二人とも留守ですよ」 娘の顔には、昨日の絶望的な色はありませんが、大きい屈託が、その弱い身体を押しひしぐらしく、日蔭の花のような痛々しさと、言うに言われぬ、病的な美しさを感じさせるのです。
— 凧の糸目 『銭形平次捕物控』 青空文庫