ざあざあ
ざあざあ
副詞
標準
文例 · 用例
それこそ、まるで滝のよう、額から流れ落ちる汗は、一方は鼻筋を伝い、一方はこめかみを伝い、ざあざあ顔中を洗いつくして、そうしてみんな顎を伝って胸に滑り込み、その気持のわるさったら、ちょうど油壺一ぱいの椿油を頭からどろどろ浴びせかけられる思いで、老博士も、これには参ってしまいました。
— 太宰治 『愛と美について』 青空文庫
「貴娘は、先生のように癇性で、寒の中も、井戸端へ持出して、ざあざあ水を使うんだから、こうやって洗うのにも心持は可いけれども、その代り手を墨だらけにするんです。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
ぬくぬくと肩さ並べて、手を組んで突立ったわ、手を上げると袖の中から、口い開くと咽喉から湧いて、真白な水柱が、から、倒にざあざあと船さ目がけて突蒐る。
— 泉鏡花 『海異記』 青空文庫
大丈夫、ざあざあ洗って洗いぬいた上、もう私が三杯ばかりお毒見が済んでいますから。
— 泉鏡花 『開扉一妖帖』 青空文庫
今までポシャポシャやっていた雨が急に大粒になってざあざあと降ってきたのです。
— 宮沢賢治 『虹の絵具皿』 青空文庫
「雨はざあざあ ざっざざざざざあ 風はどうどう どっどどどどどう あられぱらぱらぱらぱらったたあ 雨はざあざあ ざっざざざざざあ」「あっだめだ、霧が落ちてきた。
— 宮沢賢治 『かしわばやしの夜』 青空文庫
わたくしが疲れてそこに睡りますと、ざあざあ吹いていた風が、だんだん人のことばにきこえ、やがてそれは、いま北上の山の方や、野原に行われていた鹿踊りの、ほんとうの精神を語りました。
— 宮沢賢治 『鹿踊りのはじまり』 青空文庫
たうもろこしは恐がってみんな葉をざあざあうごかしてゐるよ。
— 宮沢賢治 『畑のへり』 青空文庫