帰去
ききょ
名詞
標準
文例 · 用例
帰去来太宰治-------------------------------------------------------【テキスト中に現れる記号について】:ルビ(例)流石|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号(例)意気|軒昂たるものがあった。
— 太宰治 『帰去来』 青空文庫
その時の事を、ことしの秋四十一枚の短篇にまとめ、「帰去来」という題を附けて、或る季刊冊子の編輯部に送った。
— 太宰治 『故郷』 青空文庫
その時の事は、「帰去来」という小説に、出来るだけ正確に書いて置いたつもりであるが、とにかく、その時はいろいろの都合で、故郷の生家に於ける滞在時間は、ほんの三、四時間ほどのものであったのである。
— 太宰治 『故郷』 青空文庫
中畑さんの事は、私も最近、「帰去来」「故郷」など一聯の作品によく書いて置いた筈であるから、ここにはくどく繰り返さないが、私の二十代に於けるかずかずの不仕鱈の後仕末を、少しもいやな顔をせず引受けてくれた恩人である。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
暮れ方に樹明君来庵、酒がなくては落ちつけないといつて早々帰去、ああ残念々々、ああ失望々々。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
が、昨の非を悔い今の是を悟っている上から云えば、予も亦同じ帰去来の人である。
— 薄田泣菫 『艸木虫魚』 青空文庫
二度目の津軽海峡は、波高く風すさび、白鴎絹を裂くが如く悲鳴して、行きし時には似ぬシケ模様に、船は一上一下さながら白楊の葉の風にひるがへるが如く、船室は忽ちに嘔吐の声|氛々半余歳、塵臭漸やく脱し難からむとするに至つて、乃ち突如として帰去来を賦しぬ。
— 石川啄木 『閑天地』 青空文庫
酒が仕舞になつてこればかり遺られたら猶困る」「宜い、帰去には僕が一所に引張つて好い処へ連れて行つて遣るから。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫