犠牲的
ぎせいてき
形容動詞
標準
self-sacrificing
文例 · 用例
そして私はそういう学者の犠牲的精神に尊敬を払う事を忘れないつもりである。
— 寺田寅彦 『雑記(1)』 青空文庫
これによって、これを見るに、只今の病苦も何らか犠牲的、利他的の意味があるものと思いこれを忍ばねばなりません。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
それほど犠牲的なことをしてくれる病いであるが故に、あらゆる文化的の手を尽して早くその苦悩を取り除けてやろう。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
恋愛や、戦争や、犠牲的行為やは詩的であって、結婚や、所帯暮しや、単調な日常生活やはプロゼックだ。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
」「君には犠牲的精神があるといふのだらう。
— 木下杢太郎 『少年の死』 青空文庫
事は故翁から習ったに過ぎない一教授佐藤文次郎氏の謝恩の一念から起り、全くの赤の他人である彫塑家津上昌平氏の感激から来た犠牲的熱意によって完成された事業である。
— 夢野久作 『梅津只圓翁伝』 青空文庫
動物の非利己的な自己犠牲的な愛のなかには、単なる人間のさもしい友情や薄っぺらな信義をしばしば嘗めたことのある人の心をじかに打つなにものかがある。
— THE BLACK CAT 『黒猫』 青空文庫
「おれたちを月給|盗棒みたいに考えることは、まるで違ってるってことをハッキリ思い知らせた方がいいだろうよ」彼は、何だかほんとうに、人間として、労働者として、貴い犠牲的な、偉大な事業に、初めて携わりうるという晴れがましい誇りと、自信とを感じないわけには行かなかった。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫