換骨
かんこつ
名詞
標準
文例 · 用例
自分で自分の中の女なるものに向って換骨脱胎の手術を施して、もはや自分の理想通りのもの、弱からず、恥かしめられず、強健な精神肉体を贏ち得たつもりでいた私、人格転換の外科医を以って自任していたその私にも見落しがありました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
侠客伝は女仙外史より換骨脱胎し来る。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
その外にも外国小説からヒントを得、あるいはそのままに換骨奪胎したものは少くなかった。
— ――尾崎紅葉―― 『硯友社の勃興と道程』 青空文庫
白銀の目貫の太刀を下げ佩きて奈良の都を練るは誰が子ぞ といふ歌がそれであるが、換骨脱胎もこれ位に出来れば一人前である。
— 平野萬里 『晶子鑑賞』 青空文庫
一九四六年に日本の人民は、このようにして換骨脱胎させられた「主権在民」憲法をもつに至った。
— 宮本百合子 『今日の日本の文化問題』 青空文庫
かう云ふ詩集などの表現法を換骨奪胎することは必しも稀ではなかつたらしい。
— 芥川龍之介 『芭蕉雑記』 青空文庫
前者がイソップの換骨奪胎であることは明白であり、然も其が春水の作という所に興味があるし、後者は名家の手沢本として私の貧弱な書斎を飾るものと思って居た。
— 桑木厳翼 『春水と三馬』 青空文庫
――マルクスを換骨奪胎することによって、マルクス主義的なものから日本的なものへ直線的に走るのは、今日では、何も日本倫理学に限らず、又和辻哲郎教授の思想態度には限らない社会現象だ。
— ――現代日本に於ける日本主義・ファシズム・自由主義・思想の批判 『日本イデオロギー論』 青空文庫