半句
はんく
名詞
標準
brief word
文例 · 用例
けれども作者が、自分の文學に就いて一言半句でも押しつけがましい事をいふべきではない。
— 太宰治 『『富嶽百景』序』 青空文庫
そしてまた実際において、そういう中川べりに遊行したり寝転んだりして魚を釣ったり、魚の来ぬ時は拙な歌の一句半句でも釣り得てから帰って、美しい甘い軽微の疲労から誘われる淡い清らな夢に入ることが、翌朝のすがすがしい眼覚めといきいきした力とになることを、自然|不言不語に悟らされていた。
— 幸田露伴 『蘆声』 青空文庫
片言半句でも、ふるさとのことに触れられると、私は、したたか、しょげるのである。
— 太宰治 『新樹の言葉』 青空文庫
しかも、私がこれを書き上げて、お役所に提出して、それがそのまま、一字半句の訂正も無く通過した。
— 太宰治 『惜別』 青空文庫
」 われとわが作品へ、一言の説明、半句の弁解、作家にとっては致命の恥辱、文いたらず、人いたらぬこと、深く責めて、他意なし、人をうらまず独り、われ、厳酷の精進、これわが作家行動十年来の金科玉条、苦しみの底に在りし一夜も、ひそかにわれを慰め、しずかに微笑ませたこと再三ならずございました。
— 太宰治 『創生記』 青空文庫
私は彼等の単純なる勇気を二なく愛して居るがゆえに、二なく尊敬して居るがゆえに、私は私の信じている世界観について一言半句も言い得ない。
— 太宰治 『虚構の春』 青空文庫
一言半句、こころにきざまれているような気がしています。
— 太宰治 『虚構の春』 青空文庫
君は、どんなつもりで書いたのかも知れないが、縦令一言半句でも、僕の国民としての名誉を傷けるやうな文句を、疎かに使はれては迷惑千万だ。
— 牧野信一 『S・I生へ』 青空文庫