神下ろし
かみおろし
名詞
標準
文例 · 用例
また或いは凝る気を生じて、神とか仏とかキリストとか或いはそれより下って牛鬼蛇神の類のようなもの、巫覡(神下ろし)・卜筮(占い)・方鑑(占星)の道、その様なことに心を委ねるようになるのもある。
— 幸田露伴 『努力論(現代訳)』 青空文庫
七枚つぎの誓紙捧可申旨、是又忝御事共に候、急沙汰し奉らんと、侍従卜部兼治を召して神下ろしをし、身の毛もよだつ計に神々を請じ奉り、聊|以不存野心之旨を誓紙に書いた。
— 第二盲目物語 『聞書抄』 青空文庫
この巫女の所作にもどこか我邦の巫女の神おろしのそれに似たところがありはしないかという気がするのである。
— 寺田寅彦 『映画雑感6』 青空文庫
神おろし、神がかりの類は、これもけだし上古からあったろう。
— 幸田露伴 『魔法修行者』 青空文庫
口寄せ、梓神子は古い我邦の神おろしの術が仏教の輪廻説と混じて変形したものらしい。
— 幸田露伴 『魔法修行者』 青空文庫
巫女は心得て、樒の葉に水を手向けて、あずさの弓を鳴らし、「そもそも、つつしみ、うやまって申したてまつるは、上に梵天帝釈四天王、下界に至れば閻魔法王……」 もっともらしく神おろしをはじめたが、時が時でしたから、笑う者がありませんでした。
— 白骨の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
なぜといえば、この種の惚れ薬を作ったり、神おろしめいたことをするについて、必要なる合い薬が書物にも完全にしるされていない。
— 鏡中の美女 『世界怪談名作集』 青空文庫
訳し終ると「神おろし」の女が醒た時のようにけろりとして何もかも忘れてしまう、女の頭は浅いものであるから、無理もない事であろうと思う。
— 片山廣子 『ダンセニーの脚本及短篇』 青空文庫