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遣り戸

やりど
名詞
1
標準
文例 · 用例
阿濃は、これを遣り戸のすきまから、のぞいていたが、主人を救わなかったのは、全く抱いて寝ている子供に、けがをさすまいと思ったからである。
芥川龍之介 偸盗 青空文庫
私は思はず頸を反らせて、その爪にかけられまいとする、猿は又|水干の袖にかじりついて、私の体から辷り落ちまいとする、――その拍子に、私はわれ知らず二足三足よろめいて、その遣り戸へ後ざまに、したゝか私の体を打ちつけました。
芥川龍之介 地獄変 青空文庫
私は矢庭に遣り戸を開け放して、月明りのとどかない奥の方へ跳りこまうと致しました。
芥川龍之介 地獄変 青空文庫
――私は遣り戸に身を支へて、この月明りの中にゐる美しい娘の姿を眺めながら、慌しく遠のいて行くもう一人の足音を、指させるものゝやうに指さして、誰ですと静に眼で尋ねました。
芥川龍之介 地獄変 青空文庫
が、やがて明け放した遣り戸を閉しながら少しは上気の褪めたらしい娘の方を見返つて、「もう曹司へ御帰りなさい」と出来る丈やさしく申しました。
芥川龍之介 地獄変 青空文庫
私は思はず頸を反らせて、その爪にかけられまいとする、猿は又|水干の袖にかじりついて、私の體から辷り落ちまいとする、――その拍子に、私はわれ知らず二足三足よろめいて、その遣り戸へ後ざまに、したゝか私の體を打ちつけました。
芥川龍之介 地獄變 青空文庫
私は矢庭に遣り戸を開け放して、月明りのとどかない奧の方へ跳りこまうと致しました。
芥川龍之介 地獄變 青空文庫
――私は遣り戸に身を支へて、この月明りの中にゐる美しい娘の姿を眺めながら、慌しく遠のいて行くもう一人の足音を、指させるものゝやうに指さして、誰ですと靜に眼で尋ねました。
芥川龍之介 地獄變 青空文庫