舎丸
しゃまる
名詞
標準
文例 · 用例
田舎丸出しの女中たちの拵えてくれる食膳に向かうことも憂鬱だったが、出癖もついていたせいで、独りで書斎にいると、四面|楚歌のなかで生きている張り合いもないような気もした。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫
台所ばかりを働いている田舎丸出しの越後女は、よくお鳥に拭巾と雑巾とを混合にされたり、奥からの洗濯物のなかに汚い物のついた腰巻きをつくねておかれたりするので、ぶつぶつ小言を言った。
— 徳田秋声 『足迹』 青空文庫
あの人が英語の先生で、よくスペルリングなぞを教はつたものだが、そこにある日のこと、突然田舎丸出しの書生が三人英語を習ひに来た。
— 田山録弥 『田舎からの手紙』 青空文庫
すると霊岸町の手前で、田舎丸出しの十八、九の色の蒼い娘が、突然|小間物店を拡げて、避ける間もなく、私の外出着の一張羅へ真正面に浴せ懸けた。
— 永井荷風 『深川の散歩』 青空文庫
鹿兒島育ちの彼は、クラスの野次の音頭取で、田舍丸出しの率直さがみんなに愛されてゐた。
— 南部修太郎 『猫又先生』 青空文庫