掻練
かいねり
名詞
標準
文例 · 用例
「いいえ寒い霜の朝にね、『たたらめの花のごと掻練好むや』という歌のように、赤くなった鼻を紛らすように赤い掻練を着ていたのをいつか見つかったのでしょう」 と大輔の命婦が言うと、「わざわざあんな歌をお歌いになるほど赤い鼻の人もここにはいないでしょう。
— 末摘花 『源氏物語』 青空文庫
田舎風に真赤な掻練を下に着て、これも身体は太くなっていた。
— 玉鬘 『源氏物語』 青空文庫
桜の色の細長に、明るい赤い掻練を添えて、ここの姫君の春着が選ばれた。
— 玉鬘 『源氏物語』 青空文庫
薄いお納戸色に海草貝類が模様になった、織り方にたいした技巧の跡は見えながらも、見た目の感じの派手でない物に濃い紅の掻練を添えたのが花散里。
— 玉鬘 『源氏物語』 青空文庫
陰気な黒ずんだ赤の掻練の糊気の強い一かさねの上に、贈られた柳の織物の小袿を着ているのが寒そうで気の毒であった。
— 初音 『源氏物語』 青空文庫