平蜘蛛
ひらたぐも異読 ひらぐも・ヒラタグモ
名詞
標準
Uroctea compactilis (species of araneomorph spider)
文例 · 用例
撲殺して占め損い、遁げんとして馬丁に見露され、書生のために捕えられて、玄関に引摺込まれし、年老いたる屠犬児は、破褞袍を衣て荒縄の帯を〆め、踵の辺は摺切れたる冷飯草履を片足脱ぎて、花崗石の上に平蜘蛛。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
そして毎年船をどっさり仕立てまして、その船底の乾くときもなく、棹や櫂の乾くまもなもないほどおうかがわせ申しまして、絶えず貢物を奉り天地が亡びますまで無久にお仕え申しあげます」と、平蜘蛛のようになっておちかいをいたしました。
— 鈴木三重吉 『古事記物語』 青空文庫
毎日毎日どこへ往っても、誰の前でも、平蜘蛛のようになって這いつくばって通った。
— 森鴎外 『雁』 青空文庫
蝶吉に肱鉄砲を食ッて、鳶頭に懐中の駒下駄を焼かれた上、人の妓を食おうとする、獅子身中の虫だとあって、内の姉御に御勘気を蒙ったのを、平蜘蛛で詑を入れて、以来きっと心得まするで、何卒相変りませず、今夜も来ている。
— 泉鏡花 『湯島詣』 青空文庫
平蜘蛛になってあやまる。
— 森鴎外 『ヰタ・セクスアリス』 青空文庫
川上機関大尉は、はっと体を縮めるなり、飛鳥のようにカンバスのうしろにとびこむと、そのかげに平蜘蛛のようにぴったりとはりついた。
— 海野十三 『浮かぶ飛行島』 青空文庫
彼は木連格子のあいだからそれをそっと転がし込んで、自分は土のうえに平蜘蛛のように俯伏していた。
— 半鐘の怪 『半七捕物帳』 青空文庫
僕の顔を見ると、平蜘蛛のように、お辞儀をしながら、そのくせ、額ごしに、冷たい目でじろじろ見ていたかと思うと、いいにくそうに、『旦那はん。
— 菊池寛 『島原心中』 青空文庫
作例 · 標準
家の壁の隅で、平蜘蛛がじっと獲物がかかるのを待っている。
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平蜘蛛は、その名の通り体が扁平で、隙間に隠れるのが得意だ。
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古い納屋の天井を見上げると、巨大な平蜘蛛の巣が張っていた。
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