上滑り
うわすべり
名詞-の形容詞形容動詞動詞-サ変動詞-自動詞名詞
標準
superficial
文例 · 用例
そして、その智は無論叡智と云へる程の神々しさはないが、また時には才智と云へば云へる上滑りした智に堕する傾向を持つてゐるが、それは可成り鋭い発見力と、細かな解剖力と、確かな批判力とを持つてゐる明智だと云へば、一番当つてゐるやうに思はれる。
— ――全人間的な体現を――(その一、芥川龍之介氏) 『現代作家に対する批判と要求』 青空文庫
「集金旅行第一日」は、いかにもおもしろさうな事柄や、さまざまな小細工が施してあるにもかゝはらず、悉くが上滑りがしてゐるといふのか、回とも云ふべき悪趣味に陥入つて、恰も作者の予期するが態の何んな効果も感ぜられなかつた。
— 牧野信一 『月評』 青空文庫
感情は悉く上滑りをしてゐる。
— 牧野信一 『或る日の運動』 青空文庫
――彼は、自分の凡てが、態度、風彩……そんなものまでが、気障で、気障で、堪らなかつた――上滑りの感情で、定り決つた一つの考へ方の下に心を浪費して来た罰で、今では、そんな風に、空想力と感情の鈍い青年が往々落ち入る珍らしくもない患者になつてゐることを彼は、未だ気がつかなかつた。
— 牧野信一 『「或る日の運動」の続き』 青空文庫
上滑りな生活ばかりしてゐるうちに、いつの間にか自分の感情は、一寸入り組むだ気持と気持の接触に何の理解も持てない程、鈍くなつてしまつたのではあるまいか、などゝいふことも考へた。
— 牧野信一 『妄想患者』 青空文庫
照子が、真面目になればなる程私の心は上滑りをするのが癖だつた。
— 牧野信一 『妄想患者』 青空文庫
彼は今日迄如何なる職業にも興味を有つてゐなかつた結果として、如何なる職業を想ひ浮べて見ても、只其上を上滑りに滑つて行く丈で、中に踏み込んで内部から考へる事は到底出来なかつた。
— 夏目漱石 『それから』 青空文庫
そういうものばかりで出来上ってる作品は、外見は如何に巧みであり力強くあろうとも、実質は無味乾燥で上滑りがしていて、生命の気が籠っていない。
— 豊島与志雄 『野に声なし』 青空文庫
作例 · 標準
例句
標準
frivolous
作例 · 標準
例句
標準
sliding along a surface
作例 · 標準
例句