時節到来
じせつとうらい
表現
標準
the time has come (for, to, when ...)
文例 · 用例
やがて時節到来して、どちらか一人が仏の位に昇れるお許しを得るとしても、あなたを先きへ栄光の位に即かせ、あなたの幸福な姿を見てわたしは悦んで満足しよう。
— 岡本かの子 『阿難と呪術師の娘』 青空文庫
金主がつけば竜に翼だ、小主公、そろそろ時節到来でござりましょうよ。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
樹明来信、これで私も安心した、どうやら因縁が熟して時節到来したらしい、お互にしつかりやりませうよ。
— 伊佐行乞 『行乞記』 青空文庫
憐れむべし剛勇みづから恃める相馬小次郎将門も、こゝに至つて時節到来して、一期三十八歳、一燈|忽ち滅えて五彩皆空しといふことになつた。
— 幸田露伴 『平将門』 青空文庫
道も知らぬ、術も知らぬ、身柄家柄も無い、頼むは腕一本|限りの者に取っては、気に食わぬ奴は容赦無くたたき斬って、時節到来の時は、つんのめって海に入る。
— 幸田露伴 『雪たたき』 青空文庫
何といろいろの世界を股にかける広い広い大きな渡海商いの世界から見ましょうなら、何人が斬れるでも無い一本の刀で癇癪の腹を癒そうとし、時節到来の暁は未練なく死のうまでよと、身を諦めて居らるる仁有らば、いさぎよくはござれど狭い、小さい、見て居らるる世界が小さく限られて、自然と好みも小さいかと存ずる。
— 幸田露伴 『雪たたき』 青空文庫
云わば恋の創痕の痂が時節到来して脱れたのだ。
— 幸田露伴 『太郎坊』 青空文庫
備中の陣に、兇報が来たとき、黒田如水は秀吉に悔みを云うかわりに、するすると傍へ寄って、その膝を叩き、「御運の開けさせ給う時節到来せり、よくせさせ給え!
— 菊池寛 『山崎合戦』 青空文庫