闇に紛れて
やみにまぎれて
表現
標準
under cover of night
文例 · 用例
忠一は引返して燐寸を擦ろうとする時、一個の小さい人間が闇に紛れてひらりと飛び込んで来た。
— 岡本綺堂 『飛騨の怪談』 青空文庫
香以は闇に紛れて茶屋へ引き取り、きわには辞を尽して謝し、「金は店からすぐ届ける」と云い畢って四手に乗り、山城河岸へ急がせた。
— 森鴎外 『細木香以』 青空文庫
常識からいえば、そんな気味のわるい森の方へ行かずに、草の中で日の暮れるのを待って、鉄道線路に出て、闇に紛れてニコリスクの方へ行くのが一番安全な訳ですからね。
— 夢野久作 『死後の恋』 青空文庫
あのいぶかしい鳥刺しはいつのまにまた消えて失くなったものか、折から迫った夕闇に紛れて巧みに逃げ去ったらしく、影も形も見えないのです。
— 日光に現れた退屈男 『旗本退屈男 第八話』 青空文庫
とうとうお隅は父親へ置手紙をして、ある夜の闇に紛れて、大屋を出奔して了いました。
— 島崎藤村 『藁草履』 青空文庫
貴下はあの晩、一度工場の門を出て墓場へゆき、闇に紛れてこの仏を掘りだし、工場へ引返したのです。
— 海野十三 『人間灰』 青空文庫
小侍従はそれでも硯などを持って来て責めたてるので、しぶしぶお書きになった宮のお手紙を持って、宵闇に紛れてそっと小侍従は衛門督の所へ行った。
— 柏木 『源氏物語』 青空文庫
光の後の二倍の闇、闇に紛れて逃げたものか、鬼小僧の姿は見えなかった。
— 国枝史郎 『柳営秘録かつえ蔵』 青空文庫
作例 · 標準
泥棒は闇に紛れて、ひっそりと忍び込んだ。
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彼は闇に紛れて、密かに証拠を隠滅した。
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難民たちは、闇に紛れて国境を越えた。
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