筆技
ひつぎ
名詞
標準
文例 · 用例
ピエル・ロテイ、ジヨオジ・サンドなどいふのも筆技名である。
— 愚者の鼻息 『貝殼追放』 青空文庫
文筆労働は今や、資本主義の線に沿うて云えばより高級な、従って又より資本家的な、文筆技術にまで、即ち編集労働にまで転化されるのである。
— 戸坂潤 『現代哲学講話』 青空文庫
として抜擢するならば靭彦、古径両氏の筆技と人品であろう。
— ――製陶上についてかつて前山久吉さんを激怒せしめた私のあやまち―― 『素人製陶本窯を築くべからず』 青空文庫
要するに手本の形態を模倣する筆技を楽しみとし、筆技で渡世する職業書家を指してよい。
— 北大路魯山人 『美術芸術としての生命の書道』 青空文庫
書道と筆技を混同するところに過ちが生じ、何世紀にも渉って、大多数が芸術としての書道を少しも覚醒していないといいつづけるわたしの話も、聴く者にしてはなかなか難しそうだ。
— 北大路魯山人 『美術芸術としての生命の書道』 青空文庫
だから、皆筆技三昧に満足して、やれ六朝だ、何々|法帖だ、唐だ宋だ明だと、その選択に騒ぐかと思えば、犬養元総理のように、書自慢でありながら、その新しい中国風を狙う書家もあり、近衛さんのように、先祖を忘れて版下のような字を書く人もある。
— 北大路魯山人 『美術芸術としての生命の書道』 青空文庫
なるほど、筆技は筆技としてよい形の字を習熟せねばならぬことは、書道趣味としてもちろんの話だが、実をいえば、それは第二義的だと解するがよい。
— 北大路魯山人 『美術芸術としての生命の書道』 青空文庫
――そんなかれの注文にかなう容貌は、かれの空想と筆技からもなかなか生み出せなかった。
— 第十一分冊 『新書太閤記』 青空文庫