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眼底

がんてい
名詞
1
標準
fundus of the eye
文例 · 用例
」 叱られて去つた妻君の象が彼の眼底に残つた時、彼は死んだ自分の子供に縋りついて泣いた妻君を思つた、次いで眼の前の母親が同情された。
中原中也 医者と赤ン坊 青空文庫
何時の間にか、眼が悪くなって府下の有名な眼科医三四人に診察を乞うて見ると、云うことが皆同じである、曰く進行近視眼、曰く眼底充血、最後に当時最も雷名ありし、井上達也氏に見て貰うと、卒直なる同氏はいう、君の眼は瀬戸物にひびが入った様なものじゃ。
伊藤左千夫 家庭小言 青空文庫
このごとくほとんど毎晩お目にかかっているのだから、中倉君の眼底には、歴然と映刻せられておるだろうと思う。
国木田独歩 号外 青空文庫
とうとうつかまって顔といわず着物といわずべとべとの腐泥を塗られてげらげら笑っている三十男の意気地なさをまざまざと眼底に刻みつけられたのは、誠に得難い教訓であった。
寺田寅彦 五月の唯物観 青空文庫
それだのにそれが移動するように「見える」というのは、全くわれわれの眼底網膜に固有な生理的効果すなわち一種の錯覚によるものと考えるほかはないのである。
寺田寅彦 人魂の一つの場合 青空文庫
これは眼底網膜の一部が偏光で照らされた時に生じる主観的生理的現象である。
寺田寅彦 錯覚数題 青空文庫
胃の腑の適当な充血と消化液の分泌、それから眼底網膜に映ずる適当な光像の刺激の系列、そんなものの複合作用から生じた一種特別な刺激が大脳に伝わって、そこでこうした特殊の幻覚を起こすのではないかと想像される。
寺田寅彦 詩と官能 青空文庫
しかし自分の眼底にはかの地の山岳、河流、渓谷、緑野、森林ことごとく鮮明に残っていて、わが故郷の風物よりも幾倍の色彩を放っている。
国木田独歩 小春 青空文庫
作例 · 標準
眼底は、眼科医が視神経や網膜の状態を詳しく調べるための重要な部位だ。
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医師は、私の眼底に異常がないか、特殊なライトを使って診察した。
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暗闇の中で光を当てると、眼底の細い血管がはっきりと見えた。
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