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渓石

けいせき
名詞
1
標準
文例 · 用例
渓石を拾ひ、新筆墨にて五彩箋に書し、二星に供す。
森鴎外 伊沢蘭軒 青空文庫
挿絵は天保十四年に生れた故父|渓石深造が六歳のころから明治四年までの見聞を「実見画録」として百五十図書残しおいてくれましたなかから、すこしばかり選び入れました。
序文/自序 旧聞日本橋 青空文庫
菊石という号をつけようと思ったが、渓石の方がよかろうと、なんとか葱という人がつけたのだと。
長谷川時雨 流れた唾き 青空文庫
その他鴛鴦石や虎渓石、陰陽石などというのも、石の形から考え出したものである。
室生犀星 庭をつくる人 青空文庫
ところが、その墨は正に夢想していた通りのものらしく、秘蔵の竜渓石でそっと磨って見たところ、最初の手触りからもうただの墨でないことがすぐ分った。
中谷宇吉郎 南画を描く話 青空文庫
わが最初の寓目の感は如何、われは唯|前山の麓に沿うて急駛奔跳せる一道の大溪と傍に起伏出沒する數箇の溪石とを認めしに過ぎざりしと雖も、しかもその鏘々として金石を鳴らすが如き音は、久しく山水に渇したるわが心を誘うて、思はず我をして手を拍つて快哉を叫ばしめぬ。
田山花袋 秋の岐蘇路 青空文庫
よんどころなく弁護士会長とか、市の学務委員とか、市参事会員とかにはなっていたが、恬淡な性質で、あばたがあるので菊石と号したりしたのを、小室|信夫氏が、あまりおかしいから溪石にしろと言ったというふうな人柄だった。
長谷川時雨 渡りきらぬ橋 青空文庫