平鉢
ひらばち
名詞
標準
文例 · 用例
駿介はそこに何匹かの鰺と、三四本の章魚の太い足とを盛つた大きな平鉢を見た。
— 島木健作 『生活の探求』 青空文庫
四畳半の床の間には、白い平鉢に、こってりした生花がしてあって、軸や雲板もそうひどいものではなかった。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫
陶器製のカナダライに相違ない平鉢の中へ、高句麗の古墳の模型をつくって少女が運んでくる。
— 長崎チャンポン――九州の巻―― 『安吾の新日本地理』 青空文庫
二番目の老人が平鉢を前にすすめて、生作りの鯉の眼に醤油を注ぐ。
— 服部之総 『加波山』 青空文庫
鯉が正気をとり戻して平鉢の中で一はねすると、背中の割目から一寸大のさしみがこぼれ出るという仕組である。
— 服部之総 『加波山』 青空文庫
いずれにしても、貝そのものを鉢代りに使い、貝ごと平鉢に盛って、銘々取り分けて食する風情は、老いも若きも楽しめるものであると推奨する。
— 北大路魯山人 『東京で自慢の鮑』 青空文庫
長型丸型の水甕、片口、飯鉢、平鉢、土だらい、切立等いう名は地方窯に相応わしい。
— 柳宗悦 『現在の日本民窯』 青空文庫
ふたりは うえきばちと なえばこと ひらばちの ならんだところへ やってきました。
— THE TALE OF BENJAMIN BUNNY 『ばにばにベンジャミンのはなし』 青空文庫