魔軍
まぐん
名詞
標準
文例 · 用例
それを後に背負いながら、やはり薄色の袿を肩にかけて、十文字の護符をかざしたまま、厳に立っているあの沙門の異様な姿は、全くどこかの大天狗が、地獄の底から魔軍を率いて、この河原のただ中へ天下ったようだとでも申しましょうか。
— 芥川龍之介 『邪宗門』 青空文庫
魔軍の妨害は常に熾烈であると覚悟せねばならぬ。
— SPIRIT TEACHINGS 『霊訓』 青空文庫
そうした際には、上界の天使達の威力も思うがままに加わり、いかに兇暴なる魔軍といえども、到底これに一指を染め得ないであろう。
— SPIRIT TEACHINGS 『霊訓』 青空文庫
手に手に太刀をふりかざして、あわてふためく穴山一|党のなかへ、天魔軍のごとく猛然と斬りこんだ。
— 吉川英治 『神州天馬侠』 青空文庫
とにかく、もどるところまでもどってみよう」「せっかく、人穴城の根もとまで押しよせたに、煙攻めの策にかかって引ッ返すとは無念千|万……ああまたまっ黒に包んできおった」「ちぇッ、いまいましいが、もうここにもぐずぐずしておれぬわ」 さすがの勇士も、煙の魔軍には勝つ術がなかった。
— 吉川英治 『神州天馬侠』 青空文庫
この軍勢も、その武者幽霊の影ではないか、いかにも、まぼろしの魔軍のごとく、天※のごとく、迅速な足なみだ。
— 吉川英治 『神州天馬侠』 青空文庫
「おうーい、おうーい」 魔軍はまた、潮のように呼んでいる。
— 吉川英治 『神州天馬侠』 青空文庫
時しもあれ―― ほど遠からぬところにあって、亀井武蔵守の、精悍なる三河武士二、三百人に取りまかれていた武田伊那丸の矢さけびを聞くや、魔軍は忽然と、三段に備えをわかって、わッとばかり斬りこんだ。
— 吉川英治 『神州天馬侠』 青空文庫