的矢
まとや
名詞
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文例 · 用例
記して此に至つた時、わたくしは的矢の北条氏所蔵の霞亭尺牘一|篋を借ることを得た。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
刑務所から晴れて出て来たんだから、まことに結構なわけで、困る事なんかすこしもない筈だが、かれ烏啼は大いに困り果てるのだった、というのはこの義弟|的矢貫一なる青年は一に二を足して三になったほどの非常に単純な男であった。
— 烏啼天駆シリーズ・3 『奇賊悲願』 青空文庫
その上に彼はピストルを発射することがたいへん好きであって、もし何人か何十人かがピストルを持っていて彼もその中に交っていたとしたら、誰れよりも真先にピストルの引金をひくのは彼的矢貫一に違いなかった。
— 烏啼天駆シリーズ・3 『奇賊悲願』 青空文庫
さような次第だから、的矢貫一が出獄し、当節の一から百まで腹立たしい世間へ顔を出したとなると、単純な彼を怒らせる機会はいくらでも転がっていて、ぱぱンぱぱンと直ぐさまピストルから煙を出すようになることは必至である――と、義兄烏啼天駆は推測しているのである。
— 烏啼天駆シリーズ・3 『奇賊悲願』 青空文庫
パチンコの的矢と来ては、返事をする代りにピストルの弾丸を送る奴だからねえ。
— 烏啼天駆シリーズ・3 『奇賊悲願』 青空文庫
烏啼天駆と、問題の義弟の的矢貫一と、そしてかねて烏啼が的矢に娶わせたいと思っている養女のお志万と、この三人だけの水入らずの夕餉だった。
— 烏啼天駆シリーズ・3 『奇賊悲願』 青空文庫
「憚りながら的矢の貫一、胆玉がよわくなったの、腕があまくなったのといわれちゃあ――」「そんならいい。
— 烏啼天駆シリーズ・3 『奇賊悲願』 青空文庫
寺はあれだな」 と、ひとりごとをいうこの怪漢こそ、烏啼の館から抜けて来た的矢貫一に違いなかった。
— 烏啼天駆シリーズ・3 『奇賊悲願』 青空文庫
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