避雷
ひらい
名詞
標準
文例 · 用例
避雷針は空に向つて泣いて居るし、街路樹は針のやうに霜枯れて寂しがつてる。
— 萩原朔太郎 『定本青猫』 青空文庫
先へ斜に飛んで、其の大屋根の高い棟なる避雷針の尖端に、ぱつと留つて、ちら/\と青く輝きます。
— 泉鏡花 『雪靈續記』 青空文庫
七 明眸の左右に樹立が分れて、一条の大道、炎天の下に展けつつ、日盛の町の大路が望まれて、煉瓦造の避雷針、古い白壁、寺の塔など睫を擽る中に、行交う人は点々と蝙蝠のごとく、電車は光りながら山椒魚の這うのに似ている。
— 泉鏡花 『伯爵の釵』 青空文庫
緑青色の鳶だと言う、それは聖心女子院とか称うる女学校の屋根に立った避雷針の矢の根である。
— 泉鏡花 『白金之絵図』 青空文庫
さて、その青鳶も樹に留った体に、四階造の窓硝子の上から順々、日射に晃々と数えられて、仰ぐと避雷針が真上に見える。
— 泉鏡花 『白金之絵図』 青空文庫
高靴の踵の尖りを見ると、そのままポンと蹴て、馬に騎って、いきなり窓の外を、棟を飛んで、避雷針の上へ出そうに見える。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
と見ると、怪し火は、何と、ツツツと尾を曳きつつ、先へ斜に飛んで、その大屋根の高い棟なる避雷針の尖端に、ぱっと留って、ちらちらと青く輝きます。
— 泉鏡花 『雪霊続記』 青空文庫
ただ遠い病院の避雷針だけが、どうしたはずみか白く光って見える。
— 梶井基次郎 『城のある町にて』 青空文庫