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邪魔物

じゃまもの
名詞
1
標準
文例 · 用例
この邪魔物を殺さっしゃい、七十になる老夫だ。
泉鏡花 琵琶伝 青空文庫
雪に落ちこむ大きな防寒靴が、如何にも重く、邪魔物のように感じられた。
黒島伝治 渦巻ける烏の群 青空文庫
露はいつの間にか降りているらしく、この頃ではもう邪魔物のように庭さきにほうり出されている二鉢の朝顔の枯れた葉が、薄白くきらきらと光っていた。
奥女中 半七捕物帳 青空文庫
この野郎と云って追いかけたんですが、二度の爆発で何処から飛んで来たのか、往来のまん中に屋根が落ちているやら、大木が倒れているやら、いろいろの邪魔物が道を塞いでいるので、なかなか思うようには駈け出せません。
正雪の絵馬 半七捕物帳 青空文庫
そのため、彼は屡して、何か邪魔物を見咎めるやうなふりをするのは、ただ彼とすれちがふ人々を胡麻化すための手段にしか過ぎぬことを知り得ました。
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 巴里の手紙 青空文庫
實際はそんな邪魔物などは何もないのでした。
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 巴里の手紙 青空文庫
彼女の眼前に差し出されて、行手の半分程も遮蔽して居るワルトンの顔を、彼女はさもさも邪魔物のように自分の頭を下へ幾分下げて、左手の芝生を覗いた。
岡本かの子 決闘場 青空文庫
君はわしとわしの運命とのあいだに多寡が氷ぐらいの邪魔物があるからといって、わしがこの国を去られると思うかね。
北極星号の船長 医学生ジョン・マリスターレーの奇異なる日記よりの抜萃 世界怪談名作集 青空文庫