玄能
げんのう
名詞
標準
sledgehammer
文例 · 用例
ただ広さんという大工が一人、梯子か何かに乗ったまま玄能で天井を叩いている、天井からはぱっぱっと埃が出る――そんな光景を覚えているのである。
— 芥川龍之介 『追憶』 青空文庫
背中に突つ立つた短刀は、さして長いものではありませんが、殆んど前へ突拔ける程深く入つて居るばかりでなく、不思議なことにその短刀は柄もはゞきも取拂つた全く裸の刀身だけ、こんな持ち憎いものを、こんなに深く突き立てるのは、玄能で打ち込む外はありません。
— 八五郎の戀人 『錢形平次捕物控』 青空文庫
風邪を引いて、頭痛がするんだ相で、――玄能で毆つたつて、痛むやうな頭ぢや無いが、變ぢやありませんか、親分」「よし/\、行つて見てやらう」 平次は妙に好奇心をそゝられました。
— 死の踊り子 『錢形平次捕物控』 青空文庫
母親と共謀でやれば、思ひの外手輕に拔け出せるし、鑿は、又六が居眠でもして居るところを狙つて背後から玄能か何かで叩き込むんだ」「へエ――、驚いたなア」七 お倉は到頭平次の手で縛られました。
— 歎きの菩薩 『錢形平次捕物控』 青空文庫
――殺したのは判らねえが、あれは鬼だね親分」「虎の皮の褌か何か落ちていたのか」「そんな証拠は残さねえが、首を絞めて殺した上、生き返っちゃ悪いと思ったか、玄能で頭を叩き割って行った」「フーム」「だから親分、ひと身上になるとは言わねエ。
— 北冥の魚 『銭形平次捕物控』 青空文庫
まず死骸の側に投り出してある玄能を見、首に巻付けた恐ろしく頑丈な綱を見、それから死骸の髪の生際、眼瞼の裏、鼻腔、唇、喉などとひと通り見終って、何かしら腑に落ちないものがあるように首を捻ります。
— 北冥の魚 『銭形平次捕物控』 青空文庫
瞳孔が散っているし、絞め殺したにしては上気していないし、舌の色が変っているし、毒害は間違いないと思った」「…………」「それをわざと物置から持出した大綱で絞めて、玄能で頭を割るのは細工が過ぎて本当らしくない。
— 北冥の魚 『銭形平次捕物控』 青空文庫
――殺したのは判らねえが、あれは鬼だね親分」「虎の皮の褌か何んか落ちて居たのか」「そんな證據は殘さねえが、首を絞めて殺した上、生き返つちや惡いと思つたか、玄能で頭を叩き割つて行つた」「フーム」「だから親分、ひと身上になるとは言はねエ。
— 北冥の魚 『錢形平次捕物控』 青空文庫
作例 · 標準
大工さんは玄能を巧みに使って木材を加工する。
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釘を打つために、適切な重さの玄能を選んだ。
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古い家の解体作業では、大きな玄能が活躍した。
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