没し去る
ぼっしさる
動詞
標準
文例 · 用例
沢子を失ったら、凡てが暗闇のうちに没し去るということを、感じたのだった。
— 豊島与志雄 『野ざらし』 青空文庫
かくすれば物理的空間は要するに幾何学的空間に没し去るものとなるであろう。
— 戸坂潤 『物理的空間の成立まで』 青空文庫
そして、文化がそれらのものの中に没し去る最後の深淵をのぞんで怖れているのである。
— 中井正一 『近代美の研究』 青空文庫
」 おう喜悦、一生の間努めて奉仕してきた神の崇厳な平和のうちに没し去るの喜悦!
— JEAN-CHRISTOPHE 『ジャン・クリストフ』 青空文庫
モンパルナスはそれでもやはり呆然として、老人が闇の中に没し去るのをながめた。
— LES MISERABLES 『レ・ミゼラブル』 青空文庫
板筏にのってるメデューズ号の難破者らが、遠くに現われてきた船がまた水平線に没し去るのを見るような心地を、テナルディエは壁の上にあえぎながら感じた。
— LES MISERABLES 『レ・ミゼラブル』 青空文庫
時とすると遥かの山肩に居た白雲が次第々々に動き移って、忽ちの間にその展望を没し去ることなどもある。
— 飯田蛇笏 『茸をたずねる』 青空文庫
しぶきを揚げて戦列から水中に没し去る者。
— 第八分冊 『新書太閤記』 青空文庫