淇澳
きいく
名詞
標準
文例 · 用例
ギロチン、ギロチン、シュルシュルシュ」 と上原さん、一ばん若くて美しいお嬢さんと、カチンと強くコップを打ち合せて、ぐっと飲んで、お酒が口角からしたたり落ちて、顎が濡れて、それをやけくそみたいに乱暴に掌で拭って、それから大きいくしゃみを五つも六つも続けてなさった。
— 太宰治 『斜陽』 青空文庫
「行くところまで行くか」「キザですわ」「この野郎」 上原さんは私の肩をとんとこぶしで叩いて、また大きいくしゃみをなさった。
— 太宰治 『斜陽』 青空文庫
傑作のお手本、あかはだか苦しく、どうか蒲の穂敷きつめた暖き寝所つくって下さいね、と眠られぬ夜、蚊帳のそとに立って君へお願いして、寒いのであろう、二つ三つ大きいくしゃみ残して消え去った、とか、いうじゃないか。
— ――(生れて、すみません。) 『二十世紀旗手』 青空文庫
途端に、熊本君は、くしゃんと大きいくしゃみを発した。
— 太宰治 『乞食学生』 青空文庫
」と言つて立ち上り、大きいくしやみを一つして、それから拾ひ集めた柴を背負ひ、こそこそと林の中に這入つて行く。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
」と言つて立ち上り、大きいくしやみを一つして、それから拾ひ集めた柴を脊負ひ、こそこそと林の中に這入つて行く。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
それから計算してみると、大垣から見た山頂の仰角は、相当に大きく、たとえば、江の島から富士を見るよりは少し大きいくらいである。
— 寺田寅彦 『伊吹山の句について』 青空文庫
二か月ほど前、一九七八(昭和五十三)年十二月に初版が発行され、定価は一五〇〇円だったこの本をそのときいくらで買ったのか、タケシは今、覚えていない。
— 富田倫生 『パソコン創世記』 青空文庫