切り込む
きりこむ
動詞-五段-マ行動詞-自動詞
標準
to cut deep into
文例 · 用例
文學の眞の本質は、生への動物的な烈しい衝動(意志)に發足して居り、且つその意志が、對象に向つて切り込むところの、本質の比較解剖學的摘出でなければならない。
— 萩原朔太郎 『本質的な文學者』 青空文庫
けれ共何とかして謡曲の御利益を納得させて、あわよくば一曲御所望を云わせてやろうと思う甲種熱心家が「でも高尚ではありませんか」と切り込むと、その返事は大抵「でもあの声が……」と来る。
— 夢野久作 『謡曲黒白談』 青空文庫
なまじ、相手が肉親であるだけに、つい言葉も、ぞんざいになり、一旦云い出したとなると、真正面から遠慮会釈もなく、切り込む新子の太刀先を、あしらいかねて、圭子はタジタジとなったが、すぐ立ち直ると出鱈目な受太刀を、ふり廻し始めた。
— 菊池寛 『貞操問答』 青空文庫
吾人は「水だま」の黄金の花粉を空間に射る物のやうな力強い弾機をば、花弁の絹のやうなあんなに繊弱な織物の中へ切り込む秘伝を何時になれば発見することか。
— 牧野信一 『卓上演説』 青空文庫
唐鍬の廣い刄先が木の根に切り込む時には彼の身體も一つにぐざりと其の根を切つて透るかと思ふやうである。
— 長塚節 『土』 青空文庫
で、下の方から切り込む前に、その断崖上の玉石に穴をつくって、軽いハッパをかけた。
— ――生きる為に―― 『山谿に生くる人々』 青空文庫
が、五十に近いとはいえ、まだ筋骨のたくましい主人が畳みかけて切り込む太刀を、攻撃に出られない悲しさには、いつとなく受け損じて、最初の一太刀を、左の頬に受けたのである。
— 菊池寛 『恩讐の彼方に』 青空文庫
相手が必死に切り込むのを、巧みに引きはずしながら、一刀を相手の首筋に浴びせた。
— 菊池寛 『恩讐の彼方に』 青空文庫
標準
to cut one's way into (an enemy position)
標準
to press someone hard (e.g. with questions)