襤褸綿
ぼろわた
名詞
標準
文例 · 用例
不思議といつても、別にさう不思議な形をしてゐるものではなかつたが、たゞそれが包んであつたぼろ綿のうへに、そつとおかれてあるうへに、何か巧妙な仕掛がしてあるらしいので、きつと危険な代物だらうといふ漠然とした概念を与へるので、皆は気味わるさうに、それを覗くのであつた。
— 徳田秋聲 『フアイヤ・ガン』 青空文庫
」 そして、陽が照り出したので、おんぶしていた二歳になる子供を下ろして蓆の上で遊ばせ、自分では、学校へ行っている長男が夜警のとき寒くて風邪をひくからというので、ぼろ綿人の俄か繕いをはじめたのであるが、夫ほいっかな炉辺をはなれようとしない。
— 犬田卯 『おびとき』 青空文庫