造築
ぞうちく
名詞
標準
文例 · 用例
長く染みこんで来た都会趣味や町住ひらしい家庭気分が彼には煩はしくなつてゐたが、その癖彼はまた二十年住みなれた家を離れかねて、家を造築して見たり、最近は又増築工事の時破壊された庭を造り直したりして、兎角居住に迷ひがちな自身の気持を強ひても落着けようとしてゐた。
— 徳田秋聲 『芭蕉と歯朶』 青空文庫
有名な水屋前の銅の鳥居も、この寛永寺の造築に、鋳物師|椎名兵庫がつくったものであります。
— 日光の巻 『丹下左膳』 青空文庫
大辻の方は、「岩」の足型を後生大事に抱えているのに対して、わが三吉は理科大学の造築場へ、月島から搬んできた青い土に眼をつけている。
— 海野十三 『地中魔』 青空文庫
なぜならこの場合の人格という教育家的観念は、つまり知育とかいうものから区別された徳育なるものに相当するに他ならないが、処がビルドゥングの方は、正に知識の集積を通じないでは得られない処の、一定の文化的人格の造築を指しているからである。
— 戸坂潤 『思想と風俗』 青空文庫
殺害された場所は、現在造築中の「日本座」の地下室小劇場の工事場。
— 久生十蘭 『魔都』 青空文庫
すなわち呉の東府に一楽園を造築した。
— 望蜀の巻 『三国志』 青空文庫