常語
じょうご
名詞
標準
文例 · 用例
だれも知っている通り、西洋にはこんな特殊な言語がなく、昔からすべての詩文が、日常語の修辞によって書かれている。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
思うにその特殊な事情は、日本語のあまりに平板単調であるところから、表現上の屈折と力とを求めるために、古来多くの文学者によって改修され、自然に少しずつ歪められて、遂に全く日常語から変貌した特殊のものになったのだろう。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
――芸術的表現の場合に於ては、日常語の卑俗感が不満され、必然に美と力を持つところの、より調子の高いものに改修される。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
厳重に言えば、西洋でも文章語と日常語は同一でない。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
) かく日本に於ては、国語の特殊な事情から、文章語が変則の発達をして、全く日常語と異別するようになってしまった。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
然るに明治の末になってから、西洋の言文一致を学ぼうとして、始めてこの日常語が文章に取り込まれ、永く物置場に投げ込まれていた日本語が、急に芸術的に研ぎ出される状態になってきた。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
今日の最大急務は、詩の言語を考えることでなくして、先ずその根柢たるべき日常語を改訂し、これを導いて芸術化し、以て第一に「散文学」そのものの本塁を、新しき文化の上に築くことだ。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
耳で聽いて意味がわからず、文字に書いて見せた上で、初めて視覺から語意が通ずるといふやうな言葉を、日常語の會話に使用するやうな國民があるとしたら、世界で最も不便で最惡の國語を所有する民族と言はねばならぬ。
— 萩原朔太郎 『ローマ字論者への質疑』 青空文庫