気味の悪い
きみのわるい
表現形容詞
標準
creepy (feeling)
文例 · 用例
しかし何となく陰気に薄暗くじめじめして、妙に気味の悪い厭な感じがしたので、夫人が直覚的に反対したにもかかわらず、ヘルンは一見して大いに気に入り、『面白いの家』『面白いの家』と、子供のように嬉しがって、是非それを買おうと言った。
— 室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ 『小泉八雲の家庭生活』 青空文庫
「俺がみんなと、もう一足といふ所で捏造になる所まで喋舌ることを耕二は知つてゐるからだ」と兄はさう考へると今暗い部屋の中に、小さな蒲団にくるまつて寝てゐるであらう耕二がとてつもなく気味の悪いものに思へた。
— 中原中也 『耕二のこと』 青空文庫
ポオの無韻詩「大鴉」の表現効果は、あのねえばあ・もうあとか、れのああとかいふ言葉の、寂しく遠い、墓場の中から吹いて来る風のやうな、うら悲しくも気味の悪い音韻の繰返す反響にある。
— 萩原朔太郎 『詩の翻訳について』 青空文庫
彼はフト空のスグ低い所に気味の悪い程大きな星がまばたきもせず黙つて輝いて居るのを見た。
— 太宰治 『地図』 青空文庫
その瞬間その大きな気味の悪い星が不吉を予言するかのやうにスーツと音もなく青白い長い尾を引きながら暗の中に消えてしまつたのは誰も知らなかつたことである。
— 太宰治 『地図』 青空文庫
若しこの時謝源が空を見上げたならば、もう一つの気味の悪い大きな星が彼の丁度頭の上で、さつきと同じやうに長い尾を引いて流れたのを見たことであつたらう。
— 太宰治 『地図』 青空文庫
空の気味の悪いほど、奥まで隙いて光っているだけに、富士山は繻子でも衣たように、厚ぼったくふやけている、いつもの、洗われたように浄い姿ではない、重々しい、鼠ッぽい色といったらない。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
えいぞっとする 気味の悪いやつだ。
— 宮沢賢治 『沼森』 青空文庫